日中交流振興協会編集・発行
TOP2006年第3期专访
 

問:昨年、シチズン時計株式会社は創業75周年を迎えられました。 創業より技術のシチズンとの呼び声も高く、時計をはじめ様々な技術開発をしてこら れましたが、今後どのような製品を開発されていかれるのか、お話しを聞かせてください。

梅原社長:今すぐに、発表できるものはありませんが、「根」は随分あります。その根から「芽」を出し花を咲かせるのは数年先になるものもあり ます。我々の基本は時計から始まっていますから、精密機械工業を代表に製品を市場に出すにあたり、他社との差別化がを図れるようなものを市場に供給してい きたいと思っております。

今、皆さんがお持ちの携帯電話やデジタルカメラにも弊社の製品が使われていますし、その部品加工用にも弊社の工作機械が使われています。このような差別化した技術を今まで は各社、各部門の埒(枠組み)の中でだけで展開してきました。昨年の10月に上場3社と関連2社を100%子会社化しました。これはグループの連携強化を狙ったものです。先日リリースし ました携帯電話用のCMOSカメラモジュールは3社連携による製品です。この様にシチズングループ各社が持つ固有技術を活かし、総合力に よる新製品開発や市場開拓に注力していきます。又、腕時計では電池交換不要のエコ・ドライブの拡大や電波時計の中国展開も考えております。

問:深セン市の卓榮工業と広州市の広州務冠電子を見学しましたが、その中でも細かい部品の組み立てや針の表裏を間違えずに一瞬で文字盤に置く作業を見て驚き ました。皆さんの目の良さや根気強さが印象に残り、又現在の仕事に自信と喜びをもって、より高度な作業へのステップアップを望んでいる人が多いと聞きました。

梅原社長:遼寧省やもっと西のほうから来る人は極めて目が良いですね。私も田舎の岩手県出身だから遠くの緑を見たりして視力は大変良かった。こういう仕事をしていなかったなら、2.5 (日本の視力検査の数値での最高値)はキープできたと思います。中国の方々には細かな各種組立作業などをお願いしています。時計の組立作業は目が良くないと作業効率や品質に大きく影響を与えます。そういう意味 では、中国と日本は良い組み合わせができていると思います。日本ではできなくなったことを中国の人達にカバーして頂く。そしていずれもっとその力が大き くなったら中国は凄い力を持つでしょう。お互いに協力し合いながら事業拡大を目指したいと思っています。わが社は中国に子会社が16社あります。連結で約21,000人働いてい る内約11,000人が中国の方です。北京や上海にも会社はありますが、ものづくりは蘇州や広州が圧倒的に多いです。昔は香港に製造 工場がありましたが今は事務所だけで、段々北に上がり深セン、東莞、呉中さらに西のほうで梧州までいき、そこでは既に3,000人が働いています。皆良い人達です。近くに河があり落差が25m位しかないのでゆったり 流れています。これが中国ですね、まさにスケールが大きい。 (梅原社長が中国地図を片手に事業所を数えながら・・・)

問:東莞市の冠利鐘錶製造廠では、図書室の運営を従業員の皆さんにお任せしていると聞き、従業員の皆さんに今の日本を知ってもらえる情報源として、この「走進日本」も図書室に置いて戴ける とお約束しました。そして従業員の皆さんから就業時間後に日本語をもっと学びたいとの声が多く寄せられていることなども聞きました。これからの中国の若い人々に、メッセージを お願いします。

梅原社長:戦略性があるというか、中国の人は向上心が強いということを認めます。そして、先程お話したように目も良いし、努力もされます。しいて言いますと日本人と中国人との 違いは、日本人はどちらかというとグループとしての調和を先に考えるところがあります。弊社で働いている中国の人達は品質管理上あるいは、生産工程の改善上 のグループ活動は大事だと理解してくれています。しかし、同時に「私が」というところがあり個人主義的というか、それはむしろ日本人にはない良さだと思います。私達は遠く古くは同じ民族なのですが、環境やそこで話す言葉 や土、そして食物がその人の考えを変えていと全体がダメになることもあります。しかし、全体が強すぎると個性が死んでしまいます。一番良いのはバランスをうまくとって、調和が取れ たらと思います。自分で判断して将来役にたつような勉強をして頂ければと思っています。

人と人のつきあいを豊かにするためには長く続けることも必要です。弊社では長く働いてくれている課長クラスの人もいます。チンタオのその人は非常に頼りがい があります。約400人の従業員の将来のことを思って仕事をしてくれています。

若い人は離職率が高い様です。本当はずっと働いて欲しいのです。継続性というか永続性をもう少し考えれば、もっと豊な視点と考え方が持てると思います。それで広がりがでてきて5年後でも10年後でもわが 社を想い、世界を想ってくれた時にはこれに勝るものはありません。

問:1年に数回中国に行かれるそうですが、最近の中国で何かお気づきのことがありましたらお願いします。

梅原社長:また、6月に行く予定ですが、もう中国という国を意識して行くのではなく、ちょっと隣に出かけるというような感じです。 日本の鹿児島県に行くか、深センの工場に行くか今度は東莞へという程、身近になっています。「一衣帯水」という言葉のとおりです。 私は中国の歴史や詩、漢詩とか蘇東坡が好きです。それから李白や杜甫も好きだから、中国に行くと仲間との会食の時に話すのですが、皆しらけてしまいます。 でも、五言絶句により長い詩も大変美しいですね。若い人達には是非勉強をしてほしいです。そして、今度は私に教えてください。

私が田舎の中学2年の時、外部から講演にきてくれたあるお年寄りが、“皆さんはこれから大きくなって夜空の星にだんだん近づいていきます。そしてある星にたどり着いてその星のこと がわかったとします。夜空にはまた別の星がティンクル、ティンクルと輝いています。また次の星に行ってみたくなります。人の知識欲とはそうい うものなんですよ。皆さん良く学んでください。”と話されたのを今でも覚えています。だから皆さんも立ち止らないで、一歩進めば良くわかり、もっと興味が でてきます。さらにもっと行けば広がりがでてきます。常に希望と夢を持って生きて頂きたいと願っております。

精密機械というと難しい印象ですが、このように解り易く親しみのある言葉でお話いただきまして、ありがと うございました。そして、創刊号より続けて広告のご掲載をいただき心より御礼申し上げます。

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